ドライフルーツには様々な種類があります。海外ものではレーズン(サルタナ、サンマスカット、ミッドナイトビューティなど多数)、プルーン、デーツ、クランベリー、ブルーベリー、アプリコット、白いちじく、黒いちじく、アップル、メロン、ジャックフルーツ、パパイヤ、マンゴー、パイナップル、バナナ、イエローピーチ、キウイ、マルベリー、ゴールデンベリー、カレンズ、チェリー、洋ナシ、イチゴ、ラズベリー、オレンジ、レモン、トマト、チェリートマト、など。日本のものでは、レーズン(ナガノパープル、シャインマスカット、ピオーネ、甲斐路など多数)、いちご、桃、マンゴー、キウイ、りんご、梨、スイカ、ブルーベリー、すもも、プルーン、さくらんぼ、洋ナシ、あんず、いちじく、みかん、など。
近年は国産のドライフルーツも種類が豊富になってきており、国産ならではの味わいを楽しめるようになりました。海外のドライフルーツ、国産のドライフルーツを食べ比べて、その特徴を味わってみるもの勉強になります。代表的なドライフルーツの特徴としては、下記のようなものがあります。
≪パイナップル≫キレイをサポート♪
砂糖を使用していないドライフルーツは、パイナップル本来の風味・甘さが楽しめます。栄養素は美肌に効果的な、ビタミンB1・B2・B6、ナトリウムを排出するカリウム、骨を丈夫にするマグネシウム・マンガン、などがあります。そしてたんぱく質分解酵素ブロメラインで整腸作用も期待されます。
≪バナナ≫バナナで元気回復!
バナナは栄養価が高く、吸収率もよくエネルギーに変換されやすいです。栄養素はビタミンB1・B2・B6、ビタミンC、カリウム、食物繊維、オリゴ糖、ポリフェノールです。カリウム・マグネシウムは血液をさらさらに・食物繊維は便秘解消に効果ありです。

≪マンゴー≫美肌の味方!
ビタミンA(お肌の健康維持)、ビタミンC(美白や免疫力UP)、βカロテン(お肌の健康維持や抗酸化作用)、鉄分(貧血予防や免疫強化や集中力UPなど)、食物繊維(便秘解消)が豊富なのです。
≪デーツ≫高栄養の天然スイーツ♪
鉄分・カルシウム・リン・カリウム・マグネシウム・食物繊維を含み、非常に栄養価の高い食品です。ねっとりとした食感でマロングラッセのように非常に甘いです。コーヒーによく合います。
≪アプリコット≫茶色は漂白剤不使用
干し柿のような柔らかい食感で、ジャムのような味わいがあります。あんずの果肉に含まれるβカロテンは他の果物よりも非常に多く含まれ、抗酸化作用や粘膜保護作用のあるといわれるビタミンAに変換されることから、アンチエイジングや冷え症予防によいといわれています。その他には、ナトリウムの排出に効果のあるカリウムや、貧血を予防する鉄分などが含まれています。 
≪プルーン≫便秘・貧血予防にはプルーン♪
栄養素は、腹の環境を整える、食物繊維、美肌を保つ、ビタミンや、からだの調子を維持する、ミネラルなど、さまざまです。貧血を予防する鉄分、血圧の上昇を抑えるカリウム、新陳代謝に関わり正常な味覚を保つ亜鉛、筋肉の動きや体内の代謝に関わるマグネシウム、骨や歯をつくるカルシウムなどがあります。ポリフェノールも豊富に含まれていますので、老化や病気の元となる「活性酸素」を抑える働きにも期待がもてます。
≪いちじく≫不老長寿の果実
濃厚な甘さとぷちぷちした食感が特徴です。いちじくは栄養価の高い果物で、「不老長寿の果実」と呼ばれています。ビタミンB1、ビタミンB2、カルシウム、鉄分等、優れた栄養素を含んでいます。またお酒を飲んだ後に食べると二日酔いになりにくいといわれています。フェシン(たんぱく質分解酵素)が含まれるので消化を手助けします。そして、食物繊維も豊富なので整腸作用にも期待できます。 
≪ブルーベリー≫アンチエイジング♪
小粒で酸味と甘味のバランスが良いのが特徴です。お菓子・パン作りに使用したり、シリアルに混ぜたりと使い勝手の良いドライフルーツです。アントシアニンという色素が豊富に含まれています。抗酸化作用のあるポリフェノールも多く含まれており、老化やガン、心臓病など多くの病気を引き起こす活性酸素を抑える働きがあります。 
≪クランベリー≫膀胱炎予防・美白対策♪
爽やかな酸味と鮮やかな赤色が特徴です。クランベリーには抗酸化作用や殺菌、抗菌作用があると言われ、細菌感染により引き起こされる膀胱炎や尿路感染症の予防に効果があるとされています。
クランベリーには、アントシアニンやプロアントシアニジンというポリフェノールが含まれています。しみとなるメラニン色素の精製を抑えたり、脂質の酸化を抑えたりするのに役立っています。特にプロアントシアニジンは抗酸化化力がとても強く、老化改善・美肌維持に大変効率的な成分です。 
≪レーズン≫疲労回復・貧血予防に♪
レーズンは約70%が果糖・ブドウ糖です。ブドウ糖は吸収率がよく効率のよいエネルギー源になり、疲れている時だと疲労回復に対しても即効性があります。他に、カリウム・カルシウム・マグネシウム・鉄・亜鉛・銅・マンガンなどのミネラルが豊富です。
≪ゴールデンベリー≫スーパーフード
ゴールデンベリーとはインカベリーとも呼ばれるちょっと珍しい食用ほおずきのドライフルーツです。日本でおなじみの観賞用ではなく、食用ほおずきです。ほおずきはトマトの仲間でヨーロッパではポピュラーな食材です。程よい酸味があり、独特のまったりとした甘さで、いままでに味わったことのないような特徴のドライフルーツです。そのまま食べてもいいですし、ワインのおつまみには特におすすめです。チーズなどと合わせるのも良いと思います。また、ゴールデンベリーはスーパーフード(定義としては、栄養バランスに優れ、一般的な食品より栄養価が高い食品であることや、ある一部の栄養・健康成分が突出して多く含まれる食品であること。)として知られており、フラボノイドやβカロテン 、ビタミンAを多く含み、粘膜を強化して外敵から体を守ります。 
≪ドライトマト≫リコピンの宝庫!
トマトはリコピンを大量に含む点で他の緑黄色野菜と異なり注目を集めています。トマトに含まれるリコピンは、美白効果があるといわれており、トマトと ビタミンEを一緒に摂取すれば美しいお肌作りに期待がもてそうです。その他にトマトはβ-カロテンやビタミンCに加え、ビタミンB1、ビタミンB2などのビタミンB群やカリウムやマグネシウム等のミネラルを含んでいます。
第6章のまとめ
様々な種類のドライフルーツを栄養素や一般的にどのような部分に着目して食されているかなどを総合的に勉強しました。特に共通して多く含まれる栄養素としては、食物繊維、カリウム、ビタミンB群などで、皮つきのドライフルーツについては抗酸化物質であるポリフェノールが豊富です。
※ドライフルーツ豆知識・・・「いちじく」は「無花果」と書くのをご存じでしょうか。花を咲かせずに実をつけるように見えるのでこのように書いたそうです。いちじくは実の中に小さな花をつけるため、外からは確認できません。果実を半分に切ると赤い粒々がたくさんつまっているのですが、それが花なのです。いちじくは花の部分によって独特の食感を生み出していたのです。いちじくの受粉に「イチジクコバチ」という虫が活躍するのですが、実の中に花があるため、収穫時に内包されている場合があります。仕方のないことなのですが、虫が内包されたままドライ加工されてしまう場合があるので、輸入ドライいちじくの場合は、お尻の部分に切り込みを入れてチェックしてあるものを選ぶと安心です。※農産物由来の虫ですので無害です。正しい知識を身に付け慌てないように気をつけましょう。



