第3章で説明した乾燥ネットやディハイドレーターを利用して、季節のフルーツを気軽にドライフルーツにすることが可能です。お好みのフルーツを用意して低温で乾燥させることで酵素たっぷりの自家製ドライフルーツを楽しめます。
ここでは乾燥ネット、ディハイドレーター、オーブンでの乾燥を記載しますが、下処理については共通です。
【下処理】
・お好みのフルーツをよく洗い、皮が気になるものは皮を剥き種も取り除きます。
・5mm程度を目安にスライスします。細い方が早く乾燥します。
・りんごなど変色が気になるフルーツは1%の食塩水につけて水気を取ってからから乾燥してください。
乾燥ネットの場合は、気温と湿度の低い冬場のご使用をおすすめいたします。フルーツはできるだけ薄くスライスして乾燥効率を上げると完成も早くなります。使い方は単純でネットの上にスライスしたフルーツを並べていきます。使用はお天気の良い日に、太陽が良く当たる風通しの良い場所を選び設置します。日没後や雨は室内にしまいカラカラに乾燥するまで数日から2週間程度この作業を繰り返します。ちょっと大変ですが、出来上がりはうれしいですね。
ディハイドレーターの場合は、温度と時間の設定ができますので酵素を残したい場合は45℃~50℃程度(あまり低いと乾燥時間がかかりすぎます)で乾燥させると効果的です。フルーツはおおむね5mm程度の厚さにスライスし12時間~24時間程度乾燥させます。フルーツの水分含有量や糖度により乾燥時間は前後しますので注意しましょう。説明書に大まかな温度や時間の設定の仕方が記載されていますので参考にしながら経験を重ね、フルーツに応じた温度、時間の設定をすると色合いもよく風味のあるドライフルーツに仕上がります。今回紹介している作り方の中で一番品質が安定したものが作れます。
オーブンで乾燥させる方法もあります。お好みのフルーツを5mm程度にスライスし、クッキングシートを天板にしいて並べます。予熱せず、100℃程度の設定で1時間を目安に乾燥させ、裏返してさらに30分程度乾燥させます。様子を見ながら好みの乾燥加減に調整します。短時間でできますが、調整が難しいかもしれません。
保存については、上手に乾燥できたものは密閉容器に入れて保存すれば半年以上保存することも可能ですが、完全に乾燥していない場合は劣化も考えられますので、早めに食べてしまうことをおすすめします。保存する場合は密閉容器に入れ冷蔵庫で保存するとよりよいでしょう。
第9章のまとめ
ご家庭でも気軽にドライフルーツを作れることが学べました。その方法は様々で、ほとんど手作業の乾燥ネット、温度と時間を設定し自動で乾燥できるディハイドレーター、オーブンでもできることがわかりました。
